Nitriding / S.P.N.窒化処理・S.P.N.(ソフトプラズマ窒化)

Gas Nitridingガス窒化処理

表面処理の一種(鋼の表面硬化法)

  • 焼き入れと違い処理温度が低く、更には急速な冷却を必要としないため、処理後の歪みが小さいという特徴がある。
  • 窒化された表面を化合物層といい、表面が硬くなるにつれ窒化が侵入拡散する。
  • この時生成する化合物の硬度が高いため、表面硬化が起こる。1〜2/100mm 以内の増加がある。

Soft Plasma NitrideS.P.N.(ソフトプラズマ窒化)

耐久性を向上
肌荒れが少なく、鏡面仕上げ品・シボ加工面等にも安心
ステンレス鋼をはじめほとんどの鋼種に窒化が可能
安定グローが維持できるためスリット加工品のバラツキを軽減
処理後そのまま溶接修正可能
PVDやDLC等の硬質被膜の下地処理として用いることでより効果を得ることが可能

  • Before

    Before

  • After

    After

シボ加工面

  • Before

  • After

    After

S.P.N.法はプラズマエネルギーを利用した鋼の窒化法で、従来のプラズマ電源を用いるイオン窒化法と異なります。
処理物の表面肌を荒らすことが少なく、合金鋼の欠点とされる化合物層の発生を抑えることが出来るため、従来法に比べ「寸法変化」「脆さ」の低減等の特徴があります。

  • 鏡面やシボ面を極力荒らさない「ソフト」な放電による表面硬化処理
  • 低い処理温度も相まって極めて少ない寸法変化
  • 外観の金属光沢を処理後もほぼ維持

Data比較データ

処理別の粗さ・硬さ比較データ

走査型電子顕微鏡による表面粗さ写真(倍率:×5000) 材質 SUS420J2改良材(熱処理済み/HRC53)

処理別の粗さ・硬さ比較データ

窒化層の違い

窒化層の違い

Hardness Control S.P.N.硬さコントロール

主に[処理温度]と[時間]の組合わせで管理します。
S.P.N. (ソフトプラズマ窒化)は表面硬さを高め、機能部品としてその耐久性を向上させるもので、幅の広い用途が考えられます。

  • 装置は日本電子工業製、処理パターンは山崎化学オリジナル
  • 処理マップは放電電圧と炉内圧力と処理時間の三軸組合せ
  • 硬さ最大ねらい、硬化層厚く等に対応可能

Processed Products処理品について

昇温時のガス発生、および放電時の固形物剥離からの金型表面へ再付着を防ぐため。試作成形時の樹脂の付着残り、水穴の錆びや汚れ等は事前に除去をお願いいたします。
また、複雑な形状で入れ子が多い金型は通常の脱脂洗浄では落ちきらない場合があり、シミ等の発生原因にもなります。

  • 炉内有効寸法:600φ × 600H(mm)、処理重量:約250kg
  • 処理温度:350〜450℃

全作業は専任者が行い、リピート発注をいただけるよう精進して参ります。