― 熱処理前後に欠かせない重要な前処理・後処理 ―
金属部品や金型の加工工程において、「脱脂洗浄」は製品品質を支える非常に重要な工程ですが、実は熱処理専業者にとっても欠かせない工程でもあります。切削加工、研磨、放電加工、プレス加工などの加工を行った部品には、加工油・防錆油・研磨剤・微細な金属粉などが付着しています。これらを適切に除去しないまま次の工程へ進むと、熱処理や表面処理の品質に影響を与える可能性があります。
そのため熱処理業界では、従来から前工程や後工程として脱脂洗浄を行うことが一般的です。熱処理そのものが目的でなくても、脱脂洗浄だけを目的として部品をお預かりするケースも少なくありません。実際に、多くの取引先様から「洗浄のみ」のご依頼をいただくこともあり、製造現場では独立した工程として重要な役割を担っています。

なぜ脱脂洗浄が必要なのか
金属部品の表面には、加工の段階で様々な油分や異物が付着しています。代表的なものとしては次のようなものがあります。
・切削加工時の切削油・プレス加工時の潤滑油・防錆油・研磨剤やバフカス・放電加工のカーボン付着物・微細な金属粉・・・これらの油分や汚れが残ったまま熱処理や表面処理を行うと、次のようなトラブルの原因になることがあります。
・加熱時の油分焼け・ガス発生による表面異常・処理ムラ・皮膜密着不良・外観不良など
特に金型部品や精密機械部品では、わずかな油分や汚れでも品質に影響を及ぼすことがあるため、確実な脱脂工程が重要になります。
熱処理業者が行う脱脂洗浄の特徴
一般的な洗浄と比べて、熱処理業者が行う脱脂洗浄にはいくつかの特徴があります。
まず、油分の除去を前提とした設備が整っていることです。熱処理前の部品には多くの加工油が付着しているため、強力な脱脂能力を持つ洗浄設備が導入されています。これにより、複雑形状の部品や油分の多い部品でも安定した洗浄が可能になります。
次に、加熱工程を前提とした洗浄品質が確保されていることです。熱処理では数百℃以上の温度で加熱するため、油分が残っていると焼けやシミの原因になります。そのため熱処理業者では、加熱工程を考慮したレベルの脱脂が行われます。
さらに、大量処理や重量物にも対応できることも特徴のひとつです。金型部品や大型機械部品など、一般的な洗浄設備では対応が難しいサイズの部品でも処理できる場合があります。
当社への洗浄依頼が増えている理由
近年では、脱脂洗浄だけを当社に依頼する企業も増えてきています。その背景にはいくつかの理由があります。
そのひとつは「社内設備の維持管理の負担軽減」です。洗浄設備は導入するだけでなく、溶剤管理や設備管理、安全管理などが必要になります。これらの管理負担を軽減するため
また、製品品質の安定化も大きな理由です。専門設備を持つ事業者に依頼することで、洗浄品質を一定に保つことができます。特に熱処理や表面処理の前工程としては、安定した脱脂品質が求められるため、専門業者への依頼が有効な選択肢となります。
さらに、大型部品や複雑形状部品の対応も理由のひとつです。社内では対応が難しいサイズや形状の部品でも、外部設備を利用することで効率的に処理することが可能になります。
脱脂品質が製品品質を左右する
脱脂洗浄は一見すると単純な作業のように見えるかもしれません。しかし実際には、次工程の品質を左右する非常に重要な工程です。
例えば、次のような処理では脱脂状態が品質に直結します。
自動機による加工・熱処理・窒化処理・めっき・コーティング・溶接・接着等・・・
油分や異物が残っていると、自動化された次工程でのエラー発生や処理ムラや密着不良などの問題が発生する可能性があります。そのため、確実な脱脂工程を行うことは製品品質の安定化につながります。
金属部品の脱脂洗浄はお任せください
当社では、化学薬品洗浄・真空脱脂洗浄・電解洗浄等の洗浄設備を保有しております。
そのため金属部品や金型部品の脱脂洗浄を受託しております。熱処理工程の前処理としてだけでなく、洗浄のみのご依頼にも対応しております。
切削加工後の部品、金型部品、精密機械部品など、油分の多い部品や複雑形状の部品でも安定した品質で処理を行います。また、大型部品や重量物についても対応可能な設備を備えております。
金属部品の脱脂洗浄をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。長年にわたり熱処理工程に携わってきた経験を活かし、用途に応じた最適な洗浄方法をご提案いたします。
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