窒化処理は「何を重視するか」で選ぶこともあります。

金型や機械部品の寿命を延ばす方法として広く使われている「窒化処理」。
名前はよく聞くものの、
「どの窒化処理を選べばいいのか分からない」
「全部同じに見える」
と感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、窒化処理にはいくつか種類があり、目的や使われ方によって適した処理が異なります
大切なのは、難しい専門用語ではなく、何を重視したいのかを整理することです。


窒化処理とは何をする処理か

窒化処理とは、金属の表面に窒素を拡散浸透させることで、
表面を硬くし、摩耗しにくくするだけでなく、適切に処理することで耐食性などを向上させる効果があります。

焼入れのように全体を硬くするのではなく、表面だけを強くするため
・寸法変化が小さい
・変形が出にくい
といった特徴があります。

そのため、
金型部品、摺動部品、シャフト、ギヤなど、
精度が求められる部品によく使われています。


窒化処理の主な種類と用途

ガス窒化処理

もっとも一般的な窒化処理です。
ガスを使ってじっくり窒素を浸透させるため、
硬さが安定し、耐摩耗性に優れるのが特徴です。

・金型部品
・機械構造部品
・長寿命を求める部品

など、幅広い用途に使われています。


低温系のガス窒化処理

比較的低い温度で処理を行う方法です。
表面は硬くなりますが、
歪みが非常に少ないのが大きなメリットです。

・精密部品
・仕上げ加工後の部品
・変形を嫌う部品

に向いています。


プラズマ窒化処理

電気を使って窒素を活性化させる方法です。
処理のコントロール性が高く、
特定の部分だけを処理することも可能です。

・複雑形状部品
・部分的に硬化させたい部品

に適しています。


窒化処理を選ぶときの考え方

窒化処理を選ぶ際に大切なのは、
「どれが一番良いか」ではなく、「何を一番重視するか」ということもポイントになります。

例えば、

  • とにかく長持ちさせたい
  • 変形を極力出したくない
  • 特殊形状・部分処理
  • コーティングの下地にしたい
  • 薄肉部の割れが心配
  • 部分的に窒化硬化させたい

などのご要望がございます。

また、
・使用環境
・相手材との接触条件
・加工工程の順番

によっても、最適な処理は変わります。


迷ったときは「用途」から提案することもあります。

窒化処理は、
「この処理を指定してください」
と決め打ちするよりも、

  • 何に使う部品か
  • どこが一番困っているか
  • 寿命か、精度か、コストか

を伝えることで、
最適な処理方法を提案することができます

当社では、用途やお困りごとを伺ったうえで、
部品に合った窒化処理をご提案しています。
窒化処理選びでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。