合金工具鋼の熱処理

合金工具鋼は、切削工具、冷間金型、熱間金型など、高い耐摩耗性・強度・信頼性が求められる分野で使用される重要な鋼材です。
しかし、合金工具鋼は材料特性が優れている反面、熱処理条件を誤ると本来の性能を発揮できない鋼材でもあります。

特にSKS系、SKD系、SKT系といったJIS規格の合金工具鋼では、
鋼種ごとに適した焼入れ温度や冷却条件を正確に管理することが不可欠です。

合金工具鋼の用途別特長と、熱処理における重要ポイントを解説します。


切削工具用 合金工具鋼

切削工具用途に用いられる合金工具鋼は、刃先の耐摩耗性と欠けにくさが重要となります。
SKS系鋼種は炭素量と合金成分のバランスにより、切削用途に適した特性を持っています。

代表的な鋼種には、
SKS1、SKS2、SKS21、SKS5、SKS51、SKS7、SKS8
などがあり、いずれも焼入れ条件の管理が性能を大きく左右します。

切削工具用合金工具鋼では、

  • 加熱時の温度分布
  • 冷却時の速度管理
  • 形状に応じた歪み対策

が重要で、熱処理による品質差が顕著に出やすい鋼種群です。


耐衝撃工具用 合金工具鋼

衝撃荷重がかかる用途では、割れにくさと安定した内部組織が求められます。

この分野では、
SKS4、SKS41、SKS42、SKS43、SKS44
といった鋼種が使用されます。

耐衝撃用途の合金工具鋼は、単に硬さを追求するのではなく、
使用環境に耐えうる組織を作り込む熱処理設計が不可欠です。


冷間金型用 合金工具鋼

代表的な鋼種として、
SKS3、SKS31、SKS93、SKS94、SKS95
さらに
SKD11、SKD12、SKD2
などが挙げられます。

これらの鋼種は、

  • 焼入れ温度のわずかな差
  • 冷却条件の違い

によって、歪みや割れが発生しやすく、
熱処理業者の設備とノウハウの差が最終品質に直結します。


熱間金型用 合金工具鋼

高温環境下で使用される熱間金型では、
耐熱性・耐ヒートチェック性・長期安定性が求められます。

主な鋼種には、
SKD4、SKD5、SKD6、SKD61、SKD62
および
SKT3、SKT4、SKT6
があります。

熱間金型用合金工具鋼の熱処理では、
温度管理の精度と冷却制御の安定性が極めて重要であり、
不適切な処理は金型寿命を大きく低下させます。


合金工具鋼の熱処理で起こりやすい課題

合金工具鋼の熱処理では、以下のような課題が多く見られます。

  • 図面指定通りでも性能が安定しない
  • 歪みが大きく後加工に影響する
  • 使用中に早期破損が発生する

合金工具鋼の熱処理なら当社にお任せください

当社では、JIS規格の合金工具鋼に精通した技術者が、
鋼種・用途・形状に応じた最適な熱処理条件を設定しています。

  • SKS・SKD・SKT鋼に対応した豊富な実績
  • 歪み・割れを抑える工程設計
  • 再現性の高い品質管理体制

合金工具鋼の性能を最大限に引き出すためには、
材料を理解した熱処理パートナーの選定が重要です。

合金工具鋼の焼入れ・熱処理でお困りの際は、
ぜひ当社へご相談ください。


対応鋼種例(JIS合金工具鋼)

SKS1、SKS2、SKS3、SKS4、SKS5、SKS7、SKS8、SKS11、SKS21、SKS31、SKS41、SKS42、SKS43、SKS44、SKS51、SKS93、SKS94、SKS95
SKD2、SKD4、SKD5、SKD6、SKD11、SKD12、SKD61、SKD62
SKT3、SKT4、SKT6

合金工具鋼の熱処理なら、確かな技術力を持つ当社にお任せください。

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