EDISON-HOTWORK 熱間金型部品

熱間金型部品

急加熱、急冷の過酷な状況下で使用するTAFな窒化処理

SKD61材系限定「D200」

窒化処理の有効温度帯は上限として800℃が限界です。その原因として、高温下での窒化物の分解 ➡ 蒸発による窒化硬度の低下。また、急加熱 ➡急冷の繰り返し により早期にクラックが発生、進展破壊が起こり大割れが発生します。

そこで、セラミック質の白層を金型表面のバリアーとして利用し、急加熱 ⇒ 急冷に強い、柔軟性を得た 「 Flexible & TAF 被膜 」の誕生です。

700℃前後の温度帯で使用されるダイカスト金型では、加熱 ➡ 急冷を繰り返すサイクルタイムから、最表面の白層が初期クラックを起こすという考えがあります。そのクラック発生の有効対策として、急加熱・冷却に敏感な白層を限りなく薄くすることで、初期クラックの遅延を図ります。

また、ヒートクラックを奥まで進展させないために窒化深さを浅くし、50~100μmの範囲でなだらかな硬度勾配でクラックの低減を図る考え方があります。しかし、900℃以上の高温下では、金型接触温度が高くガラス系被膜剤の保護機能を有効活用できなければ、生産ができないのが現状です。そのため、ガラス系被膜剤の保持性向上とヒートショックから保護する被膜開発が求められ、完成したのが「強い白層」です。この強くて柔軟な白層は、化学的に製造するものではなく表面処理のハードとソフトを駆使した窒化処理法です。

D200組織160
D200の断面金属組織(SKD61 ×160)
D200組織400
D200の断面金属組織(SKD61 ×400)
D200組織DH31
D200の断面金属組織(DH31 ×400)

冷間試験で割れない強い白層

白層の柔軟性を硬度計で立証(比較対象は弊社のEH処理)。ロックウェル硬度計を用いて、窒化面の直上に圧子を打ち込み、その圧痕に発生するクラックを観察することで、膜質を検証しました。HRC(150kgf)試験を実施した結果です。

EH処理

EH処理 圧痕

窒化層含む表面硬度:51.0HRC(+0.5)
母材硬度:50.5HRC

D200

D200 圧痕

D200は表面硬度59.5HRCまで硬度上昇。
硬くて深く、割れない強い白層を形成しています。

Surface section and hardness curve

D200 硬さ曲線グラフ